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最高裁判所第二小法廷 昭和42年(オ)687号 判決 1968年2月16日

上告人

八田義信

右訴訟代理人

中田義正

被上告人

前田昇

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人中田義正の上告理由第一の一、二について。<省略>

同第一の三について。

準消費貸借契約は目的とされた旧債務が存在しない以上その効力を有しないものではあるが、右旧債務の存否については、準消費貸借契約の効力を主張する者が旧債務の存在について立証責任を負うものではなく、旧債務の不存在を事由に準消費貸借契約の効力を争う者においてその事実の立証責任を負うものと解するを相当とするところ、原審は証拠により訴外居藤と上告人間に従前の数口の貸金の残元金合計九八万円の返還債務を目的とする準消費貸借契約が終結された事実を認定しているのであるから、このような場合には右九八万円の旧貸金債務が存在しないことを事由として準消費貸借契約の効力を争う上告人がその事実を立証すべきものであり、これと同旨の原審の判断は正当であり、論旨は理由がない。

同第一の四について。<省略>

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(奥野健一 草鹿浅之介 城戸芳彦 石田和外 色川幸太郎)

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